型紙

これ、ガラスをカットするとき使用する型紙です。レザークラフト用のもので、合成の渋紙を使っています。


ステンドを習い始めた時から、型紙はずっとこれなので他を知らないのですが、よく、コピー用紙などの普通紙を使う方も多いと聞いたことがあります。紙ですとっ⁉って初めは驚きました。渋紙は水に濡れてもふやけたり歪んだりちぎれたりしないので、水を使いながら削るルーターがけの作業時には渋紙が最適だと思っていたもので。でもきっと、紙でもいける方はたぶんカットがとても上手いんだと思う… 私はけっこうルーターに頼る部分も多いので、型紙通りの形まで攻めていくには、紙だと絶対にもたない…

で、これを貼って型紙の際まで、初めはガラスカッターでカットし、カットしきれなかった所をルーターで削ります。そこでこの一連の作業になるといつも思い出すのが、この技法を教えてくれた師匠の言葉。「型紙をそのままガラスだと思え」という、特に何だという訳ではないフレーズではありますが、これ、実につくづくそう思うんです。この型紙作りは、地味ですがとても要の作業。この型紙をしっかりとれるかどうかで、後々の作業がかなり変わります。細かいパーツの集合や入り組んだ部分などは、適当にやってもガラス上手く入らないので。下手するとせっかく考えたデザインの線や形をやむを得ず変更することにも。特に細かいデザインになるほど、現場合わせも何十か所やってもしんどいし、時間はダラダラかかるし、結果もう二度と作りたくないwってなります。

逆に、しっかりデザイン通りにガラスも組めて完成できると、次の作品が変わります。このカットはできないからと初めから線に制約をかけずにデザインしてゆけるというものです。

 

毎回毎回、型紙を切り切りしている時、師匠の言葉を思い出し、ホントそうよね~とつぶやきながら作業してます。

 



↑これは抜き切りした線。奥が型紙。

この線の幅は、隣り合うガラスの状況やハンダのキャラクターによって、微妙に変化させながら切ります。

その匙加減は、何作か創っていくうちに、自分の感覚でちょうどいいところを見つけられるようになります。

あ、この線はもちろんゴミです、作業には使いません。


2020年01月26日